赤松健先生の「ネギま!のメイン読者は10代」は、誤った考察結果では?
「赤松健、『ネギま』の読者層を過去の作品(『ラブひな』他)と比べつつ言及」と合わせて読んでいただけると嬉しいです。
つい先日アップした記事
でお伝えしたとおり、赤松健先生は29巻限定版に添付の「アンケート葉書」の集計結果を見て
と結論付けています。今回はこれに反論してみたいと思います。
・29巻限定版に添付した「作者直筆アンケート葉書」によって、現在の 読者層が意外と若いことが判明した。 ・グラフの頂点は17~18歳で、ここだけで全体の22%に達する。 ・12~19歳だと48.5%にもなる。もっと20代・30代の割合が 多いと私は考えていた。 ・非常に高価な限定版でコレなわけだから、安価な通常版では、さらに若年 層が増えている可能性がある。 ・最も人気のある巻は「ラカンvsネギ」の27巻で、2位とはダブルスコア。 しかもその2位とは「無回答」の項であった。 ・つまり、最近のメイン読者層は、バトル以降に入ってきた10代である。
赤松健先生の日記帳の2010年4月24日分より引用
「29巻限定版に添付した「作者直筆アンケート葉書」によって、現在の読者層が意外と若いことが判明した。」
という最初の一文からして、赤松先生らしからぬミスにビックリです。この件に関しては、鈴きん的。~もうひとつの世界~の鈴きんさんも以下のように疑問の声をツイッターであげています。
鈴きん (suzukin3)「現読者層は10代が最多で27巻が最も人気という結果は額面通りに受け入れがたい。20代後半以降の読者で葉書出した人いる?教えて!」
2010年4月28日 10:08 AMの鈴きんさんのツイート
想像してみてください。20代後半といえば組織の中でも信頼される重要なポジションに付いていてもおかしくない歳。更に言えば結婚して、お子さんが居てもちっともおかしく無い年齢です。そんな20代後半のイイ年した人が、赤松健先生が、直筆アンケート葉書を「ぜひ出して」とファンにお願いしたからと言って、素直にハガキを出すと思いますか?僕はハガキを出している姿をどうしても想像できません^^;
わざわざ50円ハガキを購入して、それを貼り付けて、更に手書きで項目を記入して自分の連絡先も記入して…とアンケートハガキを出すのって、案外面倒なものです。そんな面倒な作業は、(忙しくて休日も十分取れないような)20代後半の方はしないというか、ハードル高すぎると思うのです。(もちろんする人も居るでしょうけど)。
また「作者直筆アンケート葉書」の景品は「抽選で100名様に、サイン入りのお返事ハガキ」「抽選で20名様に、サイン入り特製グッズ」というなかなか豪華なもの。でも、原作者のサインを喜ぶ20代後半の人というのも同様に想像できないです。
僕は何個か持っている赤松健先生のサインをオタ友人によく見せたりするのですが、20代後半の方の反応って、結構薄いです^^; 目をキラキラ輝かしながら宝物のように見てくれるのは決まって中高生~大学生の人です。
そんな訳で
- ハガキを出すという作業のコストの高さは20代後半の人には実行するには面倒すぎる(そんな暇があったらたまの自由時間寝てたい)。
- 「作者サイン」に目を輝かせるのは20代前半まで、20代後半になると、その手のミーハー気質が薄れがち
の2点を持って赤松健先生の「(ネギま!の)最近のメイン読者層は、バトル以降に入ってきた10代」という考察は、少々的外れだと感じました。
関連する記事
□赤松健先生の「ネギま!のメイン読者は10代」は、誤った考察結果では?
(※↑に対するこのブログの管理人の個人的な意見です。)
■赤松健、『ネギま』の読者層を過去の作品(『ラブひな』他)と比べつつ言及(2010年4月29日分)
■赤松健が考える『ネギま!』の「10代の読者像」とは?(2010年5月3日分)
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コメント
5869:疑問です
まずアンケート結果の信頼性を疑っているわけですけども。
「20代の大人がサイン目当てにアンケート葉書を出さない」というのには同意です。
だけどそれ以前に「20代後半といえば(中略)そんな20代後半のイイ年した人」は一般的にはそもそもネギまのファンじゃないです。
もちろんそういう人も居ますし(自分も成人ファンの一人です)。ネギまは大人の鑑賞に耐えうる作品だと思いますけど。
学生の頃チェックしていた漫画を「イイ年」になって卒業するのは自然なことかと。
あと、4/28の記事で引用している赤松先生の日記の後半部分を無視するのはどうかと。
1巻と29巻で初版部数は変わっていない、という事実を踏まえて赤松先生は結論を出しているわけです。
その上で17~18歳で全体の22%、12~19歳だと48.5%、第1巻がでたのは7年前ということを考えると、5~12歳でネギまの1巻を買ったのかは疑問です(絶対とは言い切れませんけど)。この人達は途中からファンになった人たちであり、その分だけファンをやめた年長者がいると推測できるのではないかと。
赤松先生は良くも悪くも頭の良い人ですし
目に見えるアンケート結果という事実に基づいた考察を
的外れだと決めつけるのには弱いと思います。
例えば、鈴きんさんは「20代後半以降の読者で葉書出した人いる?」と聞くのではなく
「ネギまのファンの人たち年齢を教えてください」と聞いた方がよかったと思います。
それで十分な数(赤松先生に届いたアンケート以上の数)の回答が集まり
そこで20代以降の人間が大多数であれば、初めて赤松先生の考察を否定できる根拠になると思います。
5870:母集団問題
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/SampleSurvey/population-sample.html
だから「20代以降の人間が大多数」であっても、「赤松先生の考察を否定できる根拠」には全く成らないのでは?
ちなみに、一番良い標本抽出方法は、全国から書店アニメショップ等を無作為抽出して、年齢性別込みのPOSデータを集める事だと思います。
5871:
なんていうのはいくらなんでも無茶苦茶すぎる気がします・・・
5872:
こういう訳知り顔で適当なことを書く人に振り回されないために、アンケートというものがあるのです。
ジャンプやマガジンのアンケートシステムも「いい大人はプレゼント目当てのアンケートなんて出さないから誤っている」となるわけですな。あいたたた。
5873:返信ありがとうございます
管理人さん、批判的なコメントにも関わらず、返信コメントありがとうございます。
母集団とかサンプル数とかの定義が書いてあるリンクを貼って
頂かなくても、それぐらいは知ってます(負け惜しみじゃなくてね)。
>「20代以降の人間が大多数」であっても、「赤松先生の考察を否定できる根拠」には全く成らないのでは?
それと同じように「20代後半以降の読者で葉書出した人いる?教えて!」という質問に対して
「葉書出さなかったよ」という答えが30人程度きたところで、「赤松先生の考察を否定できる根拠には全く成らない」訳です。
コミックス29巻の初版40万部というのが母集団の大体の規模になる訳ですから。
付け加えますと、私のコメントでは「赤松先生に届いたアンケート以上の数」という条件が入っていて
サンプル数がアンケート以上ならば信頼性も上になるんじゃないの?と言っているわけです。
管理さんの返信コメントは要約すると「赤松先生の考察を否定できる根拠」を手に入れるのは個人レベルでは難しい
ということになるのかなと思いますけど、そうだとすれば私も全く同感です。
にも関わらず、赤松先生の考察を否定する結論を断定した管理人さんの記事はどういうことなのかなと。
いやむしろ、管理人さんや鈴きんさんが、赤松先生の考察を否定しようとする動機またはキッカケが知りたいです。
少なくても管理人さんは母集団とかサンプル数という概念を知っているわけで
「自分と自分の知ってる読者が20代後半だ。だからメイン読者層も20代後半の筈!」
と考えたわけではないでしょうから。
赤松先生の考察に頷きたくない、否定したいと思う心理が知りたいです。
5874:【5869の通りすがりさんへ】「見抜かれてしまいました」
管理人の黒猫です。
私の「青臭くも上から目線の痛いコメント」にもお怒りにならずに返信コメントありがとうございます。自分のコメントを読み返して恥ずかしさで穴があったら入りたい気持ちでいっぱいです。
> 赤松先生の考察を否定しようとする動機またはキッカケが知りたいです。
> 赤松先生の考察に頷きたくない、否定したいと思う心理が知りたいです。
完全に見抜かれてしまいました。通りすがりさんは聡い方っすね。
鈴きんさんの気持ちを代弁するわけには行かないので僕の気持ちを正直にお答えします。
長くなりますが、よろしかったらお付き合いください。
2005年12月10日に行われたネギま!の大麻帆良祭、この時僕は生まれて初めて声優イベントに参加しました。それと同時に生まれて初めてオフ会を体験しました。しかも生まれて初めてのオフ会の幹事も同時にやりました。
(余談ですがオフ会は秋葉原パセラで行われ、同じ時間にひとつ上の階では、偶然ネギま!声優さん全員参加の大麻帆良祭が行われていました。)
話を戻します。そのオフ会の参加者は人数は確か10人ちょっとだったかな?当時で年齢は20代が中心、若くても18歳くらいでした。
5年経っているから単純に5を足し上げれば、その時のオフ会参加者は今は年齢は20代後半から、下手をすると30歳超えてる計算に。
僕にとって大麻帆良祭も夢のように楽しかったけど、生まれて初めてのオフ会も夢のような時間で。そこで出会った人も、とても大切で。
で、話を先生の日記帳に戻します。先生が2010/04/24の日記帳で「ラブひな」や「ネギま」初期の頃は、もっともっと成人男性ばっかりだったはず。ネギまは、連載5年目辺りから読者層の若返りに成功したのでしょうか。と書いています。
それを読んで「あの時大麻帆良祭に参加した幕張ホールいっぱいの人たちも、一緒にオフ会で徹夜した仲間も、もうネギま!から離れてしまったのかな」と非常に寂しい気持ちになってしまいました。
…という心理で「赤松先生の考察に頷きたくない、否定したい」と強く思っています。
5875:
30才以上で応募しても懸賞に当たらないかなぁというのがその理由です。
また、30才にもなって漫画の懸賞にだ明日のも恥ずかしいですし^^;
そういう人って結構いるんじゃないんでしょうか。
5876:大丈夫ですよ!
イベントにまで足を運んだ熱心なファンならば今でもファンのままだと思いますよ!
たとえメイン読者層から外れたとしても母集団が40万な訳ですから
我々みたいな年長読者の仲間も日本中に数万人の単位でいるはずです!
以前、バトル展開でアンケート一位取った時も、赤松先生は
バトル展開一辺倒にしないで、優れたバランス感覚を発揮したわけですし。
メイン読者層じゃなくなったとしても、お互い胸を張って応援していきましょう!
5878:>papapsanへ
言われてみれば僕も、オタク系のアンケートにはマトモに年齢を答えた記憶が無いです。何となく抵抗があって。
5879:>通りすがりさん コメント感謝です
お互いラストまで胸を張ってネギまを応援して行きましょう!
温かく、誠意にあふれたコメント、有難うございました。
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